横浜市歴史博物館
独自の展示スタイルに合わせた多言語音声ガイドを導入
日本の歴史文化を伝える役割を担う

公益財団法人横浜市ふるさと歴史財団
横浜市歴史博物館
羽毛田 智幸 様
阿諏訪 青美 様
小林 紀子 様
Q音声ガイドアプリを導入しようと思ったキッカケを教えてください。
博物館は教育施設ではありますが、日本を訪れた方に横浜の歴史や文化を伝える重要な役割があり、文化観光に資するためにも多言語での展示解説の必要性をずっと感じていました。
そんな折、東京オリンピックを数年後に控えた時期に、国全体が訪日外国人の方を招き入れる雰囲気があったことから予算化をする事ができ、導入に向けて進み始めることができました。
当館は、小学生も多く来館する施設で、実物の資料を距離近く見れることを特徴としているため、特に常設展示室では展示の邪魔にならない様に解説パネル数や文章量も少なくしています。
それを補うため、施設案内や展示解説を多言語対応できる音声ガイドアプリの導入を決めました。
課題を解決するための最適な手段
Q音声ガイドアプリの導入にあたり、MUSENAVIに決めた理由を教えてください。
導入するシステムを検討するうえで一番重視したのは信頼感です。
既に当館のシステムを担当してもらっていた会社の担当者から紹介してもらい、その会社を経由して調達できる事から検討を進めました。
もちろん他のシステムも検討しましたが、提供方法や開発・サポート体制などから「MUSENAVI」の導入を決めました。
「MUSENAVI」は自宅でもダウンロードして見られるし、来館すれば更に音声ガイドも聞くことができる。
その他に、当館では館内でのみ使えるクイズやビデオライブラリーを提供しているWebアプリもありますが、色々ある課題をどういった手段で解決していくか、丁寧に対応していった結果が今の形になっています。
独自の展示スタイルに合わせたガイド
Qアプリの制作にあたり、機能面でこだわった点などありますか?
当館では、「横浜に生きた人々の生活の歴史」を、時代ごとにブースを分けた円形の展示室で紹介しています。
来館者には見たいものを見てもらえればいいと思っており、音声ガイドでも時代ごとにカテゴリを分けて掲載し、見たい展示を自由に聞けるように工夫しています。
聞く順番も決めていないので、展示番号ではなく、画像を見ればどの解説なのかわかるようになっているのも工夫した点です。
勉強のためのツールとして
Qアプリ導入後の効果やお客様の声はいかがですか?
常設展示室の入り口にQRコードが印刷された音声ガイドの案内パネルを設置しています。公衆Wi-Fiも整備していますので、来館者にはそこでダウンロードとチェックインをしていただいています。
また、外国人から事前に電話があり、英語の解説の有無を確認されたこともありました。
変わった使い方として、常設展の解説をしてもらっているボランティアガイドの方が、勉強のためにダウンロードをされていることもあります。
変化する要求に対応していく
Q今後、アプリの展望やMUSENAVIに期待することなどありましたら教えてください。
導入してから3年近く経ち、音声ガイドアプリに求めるコトも変わってきました。
当初は来館ありきでしたが、コロナ禍になり、来館されなくても自宅で楽しめるようなコンテンツを提供したいと考えています。今は実来館の1人とYouTube等の動画再生の1回は同じ扱いになっており、それくらいデジタル上での利用の価値が上がってきていると思います。
今後は、ダウンロードを促進すると共に、期間限定のナレーションを使った解説や、自宅でちょっとした楽しみとして見られるような、たとえば短い紙芝居の動画などを提供できたら、などと考えています。